春の花といえば…<作品紹介 ⑬>
お昼過ぎから風が出てきて少し肌寒く感じることもありましたが、朝から春らしい良いお天気の1日となりました。フジやツツジといった目に鮮やかな花だけではなく、小さく可憐な花も庭園のあちらこちらに見られます。
なかなかひとつひとつの花に注目することはありませんが、ふとしたときに足元に咲く花を見つけると、思わずしゃがみこんで見入ってしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか??
春に咲く花として思い浮かぶものはたくさんありますが、代表格のひとつとしてタンポポが挙げられるのではないかと思います。そこで今回のブログでは、タンポポが描かれている作品をご紹介します。
今回取り上げるのは、「墨絵蓋付松花堂形器」(泰勝寺蔵)です。
松花堂昭乗の菩提寺でもある泰勝寺(八幡市八幡平谷)にて、現在も昭乗忌の際に使用されている50揃いの器。当館所蔵の四つ切塗箱よりも深い身と、裏に墨絵が施された蓋からなります。
今回取り上げたものは、墨絵で描かれた蓋裏のうち、武者小路千家の茶家・木津家の3代である木津宗泉による「蒲公英と菫」です。墨絵で描かれているものの、タンポポのもつ明るさや可愛らしさが伝わってきます。
美術館の展示室で作品をご覧になられたあとは、庭園や帰り道で咲いているタンポポやスミレを探してみるのも楽しいかもしれませんね!
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