植物のうしろにあるものは・・・<作品紹介 ⑰>

いよいよ大型連休初日。一時的に雨や雷がなる雲行きとなり、この先どうなるかと心配でしたが、すっかり青空になりました。

庭園の新緑も日に日に鮮やかになってきています。一言で「新緑」といっても、木々の種類や日の当たり方によって、その色合いはずいぶんと異なります。庭園で空を見上げて見ると・・・

視界に広がるのは、様々な新緑の木々です。フジや椿も美しく、ついそちらに目がいきがちですが、たまに空をみあげてみると、また違った風景が楽しめます!その際は、お足元にお気をつけくださいね。


さて本日、後期展示最初のギャラリートークを開催しました。

ちょうどお天気が崩れるタイミングでしたが、熱心にご覧頂きました。ご参加いただきましたみなさま、ありがとうございました!

会期も残り約1週間となりましたが、会期中最後の週末である5月6日(土)にもギャラリートークを開催いたします。学芸員の解説を聞きながらお弁当箱の展示をご覧いただけるのもラストチャンス。ぜひお気軽にご参加ください!


最後に、今回も作品紹介をおこないたいと思います。今回ご紹介するのは、「松花堂好点心揃(象彦製)」(個人蔵)です。

松花堂弁当と吸物椀がセットになったもので、松花堂弁当は外が黒、内が朱の素朴な趣きをしています。また吸物椀の蓋表には、源氏香(香道のひとつである「組香」の一種で、5本の線でつくられた52の図が、それぞれ源氏物語54帖のうち「桐壷」と「夢浮橋」を除いた巻名が当てはめられたもの)が施されています。

その源氏香のそばには、それぞれの名前である巻名にちなんだ植物がみられます。写真で取り上げたのは蒲公英(タンポポ)。それに関連する源氏物語といえば、「若菜」です。


この源氏香と植物の装飾は、吸物椀の蓋表だけでなく、松花堂弁当の蓋裏にもあります。このお弁当箱を前にした人々は、美味しい食事をいただきながら、源氏物語の話題でもちきりだったのでしょうか??

小さくて可愛い植物の装飾と、そのうしろにある源氏香、ぜひじっくり展示室でご覧ください!

お弁当箱 -目であじわう器-

八幡市立松花堂庭園・美術館で開催する 平成29年春季展「お弁当箱-目であじわう器-」の情報を 発信します

0コメント

  • 1000 / 1000